こんにちは。ボクのヒコーキ 運営者の「ひろかず」です。
ボーイングのカスタマーコードを調べていると、737-881や737-846、777-381ERといった型式が出てきます。ANAの81やJALの46にはどんな意味があるのか、機体番号とは何が違うのか。数字と英字が続くと、少しややこしく感じますよね。
さらに、航空会社ごとのコード一覧だけでなく、リース機や中古機ではコードが変更されるのか、政府専用機の7Cは何を示すのか、廃止は2016年なのか2017年なのかも気になるところです。787にコードがない理由や、737 MAX・777Xの表記、エアバスの型式との違いまで見ると、覚えたルールが使えない場面もあります。
この記事では、ボクが型式を読むときに大切だと考える順序で、基本から例外まで整理します。あなたが見つけた機種名を、機種のシリーズ、顧客コード、派生型の記号に分けて理解できるよう、一緒に確認していきましょう。
- カスタマーコードの意味と型式の読み方
- ANA・JALと海外航空会社の代表的なコード
- リース・中古機・廃止時期に関する注意点
- 787・737 MAX・エアバスの表記との違い
ボーイングのカスタマーコードの基本
まずは、カスタマーコードが何を識別するものなのかを押さえましょう。そのうえで実際の型式を分解し、日本と海外の代表的なコード、運航会社が変わった場合の扱いを見ていきます。ここが分かると、長い型式も読みやすくなるかなと思います。
- カスタマーコードの意味と役割
- 737や777の型式の読み方
- ANA・JALなど日本のコード一覧
- 海外航空会社の主なコード一覧
- リース機や中古機のコードは変わるか
カスタマーコードの意味と役割
ボーイングのカスタマーコードは、従来の民間機の詳細な型式に組み込まれていた、顧客を識別するための2文字のコードです。英語ではBoeing customer codeと呼ばれ、81や46のように数字だけのものもあれば、H4やQ8のように英字を含むものもあります。
一般的には、最初に機体を発注した顧客を示すコードと説明すると分かりやすいです。ただ、もう少し正確にいうと、その型式で最初に承認された顧客仕様との関係を表しています。現在その飛行機を飛ばしている会社の略号、と覚えてしまうと、あとで混乱するかもしれません。
FAA、つまり米国連邦航空局の737の型式証明資料では、737-105を例に、1が-100シリーズ、05が初めて承認された顧客仕様を示すと説明されています。シリーズを示す部分と、顧客仕様を示す部分を組み合わせる。これが従来の表記を理解する出発点です。
ここでいう顧客には、航空会社だけでなくリース会社や政府なども含まれます。飛行機を購入する会社と、実際に運航する会社が別の場合もあるため、型式のコードと機体に描かれた航空会社名が一致しないことがあります。
最初に覚えたいポイント:カスタマーコードは、機体の発注や当初の顧客仕様につながる情報です。現在の運航会社、所有者、座席数を、その2文字だけで確定することはできません。
この仕組みは707の時代から見られ、720、727、従来型737、747、757、767、従来型777などで使われてきました。旧マクドネル・ダグラスのMD-95を起源とする717にも、顧客コードを含む詳細型式があります。メーカーの歴史だけで例外なく分類できるわけではないのです。
同じコードなら機内も同じ、という意味でもありません。同じ航空会社が発注した機体でも、機種、製造時期、客室の注文仕様、改修内容によって設備は変わります。コードが教えてくれるのは、機体の背景の一部分。ボクはそう捉えると、無理なく理解できるかなと思います。
737や777の型式の読み方
従来の型式は、多くの場合、機種番号、シリーズを示す部分、2文字の顧客コード、必要に応じた派生型の記号に分けられます。まずは日本でなじみのある例を見てみましょう。
| 詳細型式 | 大きな機種区分 | 顧客コード | 追加記号 |
|---|---|---|---|
| 737-881 | 737-800 | 81:ANA | なし |
| 737-846 | 737-800 | 46:JAL | なし |
| 777-381ER | 777-300ER | 81:ANA | ER:航続距離延長型 |
| 767-346ER | 767-300ER | 46:JAL | ER:航続距離延長型 |
| 747-481D | 747-400D | 81:ANA | D:国内線向け仕様 |
| 737-8H4 | 737-800 | H4:サウスウエスト航空 | なし |
737-881なら、737が機種のファミリー、ハイフンの後ろの8が737-800シリーズ、81がANAの顧客コードです。881という数字全体を、独立した別シリーズとして読むわけではありません。737-846も同じ737-800シリーズに属し、顧客コードの部分が46になっています。
777-381ERでは、3が777-300シリーズ、81がANA、ERが航続距離延長型を示します。ERはExtended Rangeの略で、顧客コードではありません。767-346ERも同じ考え方で、3、46、ERと分けて読めます。
747-481Dでは、最後のDがDomestic、国内線向け仕様を表す記号です。顧客コードは81の2文字であり、81Dの3文字ではありません。ここまで分けると、見た目ほど複雑な型式ではないですよね。
ほかにも、LRは長距離型、Fは貨物型、BCFはBoeing Converted Freighterという改造貨物機の表記に関係します。ただし、記号の位置や組み合わせは機種によって異なります。747-8や747SPなど、シリーズ名自体に独特の形がある機種へ、737の分け方をそのまま当てはめることはできません。
型式の最後の2文字が、必ずカスタマーコードになるわけではありません。ERやDなどの追加記号があるため、末尾だけを切り取らず、型式全体を確認してください。
また、機材紹介に737-800や777-300ERとだけ書かれていることもあります。これは詳しい顧客コード付き型式を、分かりやすいシリーズ名にまとめた表記かもしれません。大きな機種区分と詳細型式は、同じ機体を違う細かさで説明できるものとして考えると整理しやすいです。

ANA・JALなど日本のコード一覧
日本の航空会社に関係するコードでは、ANAの81とJALの46が特によく知られています。ただし、日本の機体を調べるなら、旧航空会社やグループ会社、貨物航空会社に関係するコードも押さえておくと、機体の来歴が理解しやすいです。
| コード | 関係する顧客 | 詳細型式の例 |
|---|---|---|
| 81 | 全日本空輸・ANA | 737-881、777-381ER |
| 46 | 日本航空・JAL | 737-846、767-346ER |
| 89 | 東亜国内航空・日本エアシステム | 777-289 |
| 4K | エアーニッポン・ANK | 737-54K |
| Q3 | 南西航空・日本トランスオーシャン航空 | 737-4Q3 |
| KZ | 日本貨物航空・NCA | 747-8KZ |
| 2Y | MCAP・スカイマーク関連の発注 | 737-82Y |
| 7C | 日本政府専用機に関係する顧客 | 旧政府専用機の747-47C |
この一覧は、現在の保有機を会社別に並べたものではありません。コードの割り当て先や、歴史的な顧客との関係をまとめた一覧です。引退した機体や、統合前の会社名に関係する例も含まれています。
たとえば、旧JASの777-289にある89は、JALの46とは別のコードです。会社の統合後にJALの塗装になっても、機体のもともとの型式に89が残ることがあります。会社の名前が変わることと、機体の型式が変わることは、同じではないのです。
ANAグループでも81だけを覚えていると、旧ANKの4Kで戸惑うかもしれません。737-54Kは737-500シリーズの型式で、4Kが顧客コードです。54をコードとして読むのではなく、5と4Kに分けるのがポイントになります。
JTAに関係するQ3も、現在運航するすべての機体へ一律に付くコードではありません。JALから引き継いだ機体などでは、違う顧客コードに出会う可能性があります。コードが廃止された後の製造機についても、昔のコードを機械的に追加することはできません。
政府専用機の747-47Cは、4が747-400シリーズ、7Cが顧客コードという読み方です。ただし、後継の777-300ERの型式を、旧747と同じコードから推測するのは避けたいところ。政府専用機という用途が同じでも、採用機種や表記の時期は異なります。
海外航空会社の主なコード一覧
海外の機体にも目を向けると、コードの組み合わせはさらに広がります。日本で見かける航空会社を中心に、歴史的な顧客も含めて代表例をまとめました。すべてを暗記するより、気になった型式の2文字を照合する使い方で十分かなと思います。
| コード | 航空会社・歴史的な顧客 | コード | 航空会社・歴史的な顧客 |
|---|---|---|---|
| 06 | KLMオランダ航空 | 09 | チャイナエアライン |
| 12 | MSA・シンガポール航空 | 21 | パンアメリカン航空 |
| 22 | ユナイテッド航空 | 23 | アメリカン航空 |
| 24 | コンチネンタル航空 | 28 | エールフランス |
| 30 | ルフトハンザドイツ航空 | 32 | デルタ航空 |
| 33 | エア・カナダ | 36 | BOAC・ブリティッシュ・エアウェイズ |
| 38 | カンタス航空 | 51 | ノースウエスト航空 |
| 67 | キャセイパシフィック航空 | 1H | エミレーツ航空 |
| 5E | エバー航空 | 8E | アシアナ航空 |
| B5 | 大韓航空 | D7 | タイ国際航空 |
| H4 | サウスウエスト航空 | J6 | 中国民航・エアチャイナ |
| R7 | カーゴルックス | S2 | フェデックス |
| U3 | ガルーダ・インドネシア航空 | AS | ライアンエアー |
数字だけのコードに加えて、数字と英字、英字と数字、英字同士のコードがあります。H4もASも、それぞれ2文字の識別子です。英字が入っているから特別なエンジン仕様、という意味ではありません。
また、コードの大小に順位としての意味はありません。81だから46より大きな飛行機を買った、という読み方はできませんし、発注機数や座席数を示しているわけでもありません。国番号や機体の製造順とも別です。
一覧にコンチネンタル航空やノースウエスト航空などの名前があるのは、カスタマーコードが航空会社の歴史を含む情報だからです。現行の運航会社一覧として読まず、そのコードがどの顧客につながるのかを見る必要があります。
ユナイテッド航空の22と、旧コンチネンタル航空の24も、その例です。合併後の会社名だけを基準にすると、24を含む型式が不思議に見えるかもしれません。元の発注顧客まで戻って考えると、つじつまが合います。
ただし、この表は世界中の割り当てを網羅したものではありません。政府、リース会社、ビジネスジェットの顧客などにもコードがあるため、ここにない2文字を見つけても、誤記とは限らない点を覚えておいてください。

リース機や中古機のコードは変わるか
結論からいうと、製造・納入された機体が別の航空会社へ売却されても、顧客コードは基本的に元の詳細型式に残ります。新しい運航会社へ移るたびに、その会社のコードへ書き換える仕組みではありません。
たとえば、もともと81を含む型式の機体が他社へ移ったとしても、塗装を変更しただけで、その会社の顧客コードに置き換わるわけではないのです。型式は機体の発注・仕様に関する履歴、塗装は現在の運航を示す情報。別々に変化するものと考えると分かりやすいかなと思います。
リース機では、航空会社ではなくリース会社に関係するコードが使われる場合もあります。代表例はILFCに関係するQ8、GECASに関係する6N、SALE・BOC AviationにつながるALです。
737-8Q8なら、8が737-800シリーズ、Q8が顧客コードです。機体に描かれた航空会社名がQ8の割り当て先と違っていても、型式そのものが間違いということにはなりません。
所有者・発注顧客・運航会社は別々の場合があります。航空機を購入した会社が航空会社へ貸し、その後に所有者や借り手が変わっても、当初の顧客コードが型式に残ることがあります。
ただし、リース会社のコードが入っているから、その機体が現在も同じ会社からリースされているとは限りません。売却や所有権の移転が起きている可能性があるためです。逆に、航空会社のコードが入った機体でも、現在の資金調達や所有形態がリースである場合があります。
ここは少し細かいですが、コードから分かる履歴と、現在の契約状態を分けるのが大切です。カスタマーコードだけで、現在の所有者、貸し手、借り手まで確定することはできません。
また、製造前に発注先や納入先が変更されたケース、型式承認資料上の個別の扱いなどもあります。完成した機体の転売については元のコードが残るのが基本ですが、どんな状況でも絶対に変わらない、と言い切るのも正確ではありません。
あなたが中古機の来歴を調べるなら、コードだけでなく製造番号を軸に追うのがおすすめです。登録記号や塗装が変わっても、どの機体がどの航空会社へ移ったのかを整理しやすくなります。
ボーイングのカスタマーコードの廃止と例外
基本の読み方が分かったら、次はそのルールを使えない場面です。廃止への移行、787や737 MAXの型式、エアバスとの違いを確認します。最後に、機体番号を使って具体的な飛行機を調べる方法までつなげていきましょう。
- 廃止の時期と機種ごとの移行
- 787にカスタマーコードはない
- 737 MAX・777Xの型式表記
- エアバスの型式末尾との違い
- 機体番号との違いと型式の調べ方
- ボーイングのカスタマーコードの要点まとめ
- ボーイングのカスタマーコードに関するよくある質問
廃止の時期と機種ごとの移行
ボーイングのカスタマーコードは、従来機についても2016年ごろから使用しない型式への移行が進んだと整理できます。2017年初めにも終了に関する動きが報じられているため、説明によって2016年や2017年という年が出てくるのです。
ただし、ここでいう年次は、移行時期を理解するためのあくまで一般的な目安です。81や46といった識別コード自体が概数という意味ではありません。いつからすべての機体で一斉にコードが消えたのか、という形で考えると、実際の記録と合わなくなる場合があります。
機種ごとの移行条件、製造された個体、型式証明資料の改訂によって扱いに違いがあるからです。737、747、767、777のすべてが同じ製造順で切り替わったわけではなく、個別の製造番号に対応する型式を確認する必要があります。
さらに、廃止後も、それ以前のコード付き型式は機体の登録資料や履歴に残ります。コードを新しく組み込まなくなることと、過去の正式な型式表記をすべて消すことは別なのです。
製造年や写真の撮影年だけで、顧客コードの有無は判断できません。制度の移行時期と、個々の機体に対応する型式を分けて確認するのが確実です。
たとえば、最近撮影された写真に737-881と書かれていても、古い型式の機体が運航されているだけかもしれません。撮影した年に使われなくなったコードだから誤り、と判断することはできないわけです。
反対に、航空会社が737-800と紹介しているから、必ずコード廃止後の製造機とも限りません。顧客コード付きの型式を、一般的なシリーズ名にまとめている可能性があります。
コードを廃止した理由としては、表記の簡素化や管理方法の変更などが挙げられています。ただ、コード不足だけが原因だったと、理由を一つに絞って説明するのは慎重でありたいところです。ボクは、コードを使わない方式へ移行した事実と、その背景についての解釈を分けて捉えることが、誤解を防ぐうえで大切だと考えています。
また、747-8には顧客コードを含む型式がありました。比較的新しい世代の機種だから、最初からコードがなかったとは限りません。新しい機種かどうかより、その機種がどの表記方式を採用したかを見ることが大切です。

787にカスタマーコードはない
787は、従来のカスタマーコード方式を当初から採用していない機種です。基本的なモデル名は787-8、787-9、787-10で、ANAやJALのコードをその後ろへ付ける仕組みではありません。
そのため、ANAの787-8を787-881と表すのは正しくありません。JALの787-9についても、46を加えて787-946とはしません。737で覚えた型式の読み方を、そのまま787へ移さないことがポイントです。
ここで気を付けたいのが、登場した時期の説明。787の初納入は2011年で、従来機の顧客コードが廃止へ向かった2016年ごろより前です。廃止後に登場したからコードがない、という説明では時系列が合いません。
正しくは、787では初めから従来方式を使わず、その後に従来機でもコードを使用しない型式への移行が進んだ、という順序です。この違いを押さえると、787と従来の777や767の表記を並べても混乱しにくくなります。
787-8・787-9・787-10の違いはモデルの違いです。末尾の8、9、10を、航空会社の顧客コードとして読むことはできません。
もちろん、顧客コードがないから、どの航空会社の787も同じ内装という意味ではありません。客室のクラス構成、座席数、シート、設備などは機体ごとに違います。同じ航空会社の同じモデルでも、国内線用と国際線用などで仕様が分かれることがあります。
あなたが搭乗便の機内を知りたいなら、787-9というモデル名に加え、航空会社の機材紹介や座席表を確認することが必要です。カスタマーコードを探すより、実際の客室仕様を見たほうが目的に合っているかなと思います。
機体そのものの履歴を調べる場合には、787でも登録記号と製造番号が手がかりになります。顧客コードがなくても、個々の機体を区別する情報までなくなったわけではありません。
参考資料:ボーイング787公式資料
737 MAX・777Xの型式表記
737 MAXは、737-7、737-8、737-9、737-10などのモデル名で扱われます。従来のように、ANAなら81、JALなら46という顧客コードを型式へ組み込む方式ではありません。
特に間違えやすいのが、737-8と737-800の違いです。似た数字なので省略しただけに見えるかもしれませんが、737-8はMAXのモデル名、737-800はNG(Next Generation)のモデル名。異なる世代の機種を示しています。
| 表記 | 属する機種・世代 | 顧客コードの読み方 |
|---|---|---|
| 737-800 | 737 NG | 一般的なシリーズ名。個体の詳細型式は別途確認 |
| 737-881 | 737 NGの737-800 | 81がANAのコード |
| 737-8H4 | 737 NGの737-800 | H4がサウスウエスト航空のコード |
| 737-8 | 737 MAX 8 | 従来の顧客コードを付けない |
| 737-8200 | 737 MAXの高密度仕様 | 末尾00を航空会社のコードとして読まない |
737-881や737-8H4は、文字列が737-8で始まっていても、MAXではありません。8の後ろにある81やH4が、従来方式の顧客コードだからです。検索結果や写真の説明を読むときは、途中までではなく型式全体を見るのがおすすめです。
737の系統を整理すると、-100と-200、クラシックと呼ばれる-300・-400・-500、NGの-600・-700・-800・-900、そしてMAXがあります。ただしNGにも、後期の製造分では顧客コードを使わない型式があるので、NGなら必ずコード付きというわけではありません。
777Xも、777-8や777-9などのモデル名で示され、従来の顧客コードを追加する機種ではありません。貨物型の777-8FにあるFも、顧客コードではなく貨物型を示す文字です。
ここでのモデル名の説明は、各派生型がいつ認証され、いつ納入されるかという話とは別です。開発や運航の状況は変わることがあるため、最新の予定を知りたい場合は、型式の読み方とは分けてメーカーの案内を確認してください。
参考資料:ボーイング737 MAX公式資料
エアバスの型式末尾との違い
ボーイングの型式に慣れると、エアバスのA320-214やA320-232にも顧客コードが付いているのかな、と考えるかもしれません。ここはメーカーによってルールが違います。
エアバスの詳細型式の末尾数字は、ボーイングと同じ航空会社の顧客コードではありません。A320の例では、エンジンのメーカーや派生仕様などに関係する識別になっています。
A320-214はA320-200シリーズのCFM56系エンジン仕様、A320-232は同じA320-200シリーズのIAE V2500系エンジン仕様に対応します。末尾の14や32を、それぞれ特定の航空会社へ割り当てたコードとして読むことはできません。
つまり、異なる航空会社が同じA320-214を運航していても、元の発注会社が同じだと判断する材料にはなりません。エアバスでは、型式の末尾がどの仕様を示すのかを、ボーイングとは別のルールで確認する必要があります。
似た形の型式でも、意味はメーカーごとに異なります。ボーイングの従来方式は顧客仕様に関係し、A320の詳細型式末尾はエンジン仕様などに関係するからです。
ただし、A320の従来型で覚えた数字とエンジンの関係を、neoやほかのエアバス機へ一律に当てはめることもできません。機種や世代によって細かな対応が異なるため、個別のモデル資料で確認するのが確実です。
ボーイングでも、カスタマーコードだけでエンジンを確定できるわけではありません。顧客コードとエンジン仕様の識別を混ぜないことが、両メーカーの型式を読むときの大切な境目になります。
型式だけでなく外観からも機種を絞りたいあなたには、ボーイングとエアバスの見た目の違いと機種の見分け方も役立つかなと思います。空港で見た機体の特徴と型式を照らし合わせると、それぞれの機種の違いをより具体的に理解できるでしょう。

機体番号との違いと型式の調べ方
カスタマーコードを調べるときに、もう一つ区別したいのが機体番号です。日本の飛行機でよく見かけるJAから始まる記号は、個々の航空機の登録を識別する登録記号。顧客コードとは役割が違います。
たとえば、737-881という詳細型式の機体は複数あります。81を見つけても、特定の1機まで分かるわけではありません。あなたが写真に写った機体や搭乗した機体を特定したいなら、登録記号を確認する必要があります。
| 種類 | 主な役割 | 例・表記 |
|---|---|---|
| カスタマーコード | 従来の型式における顧客仕様の識別 | 81、46、Q8 |
| 航空会社のIATAコード | 航空券や予約などで航空会社を識別 | ANAはNH、JALはJL |
| 航空会社のICAOコード | 航空交通業務などで航空会社を識別 | ANAはANA、JALはJAL |
| ICAOの機種識別子 | 航空機の機種を識別 | B738、B38M、B77W、B788 |
| 登録記号 | 個々の航空機の登録を識別 | 日本籍ではJAから始まる記号 |
| 製造番号 | 製造された機体そのものを識別 | MSNなど |
| ラインナンバー | 機種の製造順に関係する番号 | LNなど |
機種を表すICAOの識別子では、B738が737-800、B38Mが737 MAX 8、B77Wが777-300ER、B788が787-8です。フライト追跡サービスなどで見かけることがありますが、これらも特定の航空会社を示す顧客コードではありません。
具体的な機体の型式を調べるなら、ボクは次の順序が分かりやすいと思います。まず何の情報を知りたいのかを決め、個体を特定してから、詳細型式や仕様へ進む流れです。
- 写真や運航記録から、機体の登録記号を確認する
- 製造番号を照合し、同じ機体の情報か確かめる
- 航空当局の登録情報や型式証明資料で型式を確認する
- 顧客コードがある場合は、当初の顧客との関係を照合する
- 現在の運航会社や座席仕様は、航空会社の案内で別に確認する
登録記号は売却や登録国の変更で変わる場合があるため、履歴を長く追うときは製造番号も重要です。同じ機体が過去にどんな記号を使っていたのか、どの会社からどの会社へ移ったのかを整理しやすくなります。
写真サイトやフライト追跡サービスも便利ですが、詳しい型式の欄に慣用表記や古い情報が残っている場合があります。特に廃止への移行期の機体では、会社名から従来のコードを付けた表記と、登録資料上の表記が一致しない可能性も。
資料が食い違ったときには、製造番号が一致しているか、資料の改訂日はいつか、シリーズ名を省略しているだけではないかを確認しましょう。検索結果の一行だけで決めるより、情報の種類を分けて読むほうが、納得のいく答えに近づけるかなと思います。
ボーイングのカスタマーコードの要点まとめ
ボーイングのカスタマーコードは、従来の詳細型式に組み込まれた2文字の識別子です。ANAの81、JALの46などが代表例ですが、その機体を現在飛ばしている会社を必ず表すものではありません。
737-881なら、737-800シリーズとANAの81。777-381ERなら、777-300シリーズ、ANAの81、航続距離延長型のER。このように型式を分けると、数字と英字の並びに意味が見えてきます。
ただし、同じ読み方がすべてのボーイング機に使えるわけではありません。787には当初から従来の顧客コードがなく、737 MAXや777Xも別の表記です。従来機についても2016年ごろから移行が進んだため、運航会社だけを見てコードを付け足すことはできません。
- カスタマーコードは現在の運航会社と一致するとは限らない
- ER・F・Dなどの派生型記号と顧客コードを分けて読む
- 中古機や合併で引き継いだ機体には元のコードが残ることがある
- 787・737 MAX・777Xへ従来のコードを追加しない
- 特定の機体は登録記号と製造番号を照合して調べる
エアバスの型式末尾や、航空会社のIATA・ICAOコード、機体の登録記号も、それぞれ役割が違います。見た目が似た数字や英字でも、何を識別しているのかを先に確認する。これが、型式を読み違えないためのコツです。
ボクは、カスタマーコードの面白さは、飛行機の名前から発注や移籍の背景が少し見えてくるところにあると思います。現在の塗装だけでは分からない、機体の歴史への入り口。あなたが次に詳しい型式を見かけたときは、どの部分がシリーズで、どこが顧客コードなのかを分けてみてください。
個々の機体の正式な型式や最新の仕様について、正確な情報は公式サイトでのご確認をお願いします。登録、整備、運航など専門的な実務に関わる確認が必要な場合、最終的な判断は専門家にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
