こんにちは。ボクのヒコーキ 運営者の「ひろかず」です。
ボーイングとシアトルの関係を調べていると、工場見学はどこで参加できるのか、ツアーの予約や値段、行き方、日本語での案内があるのかなど、知りたいことが次々に出てきますよね。
さらに、航空博物館との違いや現在の本社所在地、エバレット工場で何を造っているのか、737・747・787の生産状況、ボーイングのお土産を買える場所も気になるかなと思います。
シアトル周辺にはエバレット工場、レントン工場、ボーイング・フィールド、ペイン・フィールド、Future of Flight、シアトル航空博物館があります。名前や場所が似ているため、初めて調べると少し迷うかもです。
この記事では、ボーイングがシアトルで誕生した理由から、現在の本社、工場の生産機種、見学ツアーの参加条件まで、旅行前に必要な情報をまとめていきます。
- ボーイングとシアトルの歴史的な関係
- エバレット工場とレントン工場の違い
- 工場見学の料金や予約方法と参加条件
- 行き方や日本語対応と航空博物館の特徴
ボーイングとシアトルの深い関係
ボーイングのグローバル本社は、現在シアトルにはありません。それでもシアトルがボーイングの街と呼ばれるのは、会社が誕生した場所であり、現在も周辺地域に重要な航空機工場が集まっているためです。まずは創業の歴史と各工場の役割を整理しましょう。
- ボーイングがシアトルで誕生した理由
- 現在の本社とシアトルの位置づけ
- エバレット工場の規模と生産機種
- レントン工場と737の生産体制
- 747と787の生産はどうなった
ボーイングがシアトルで誕生した理由
ボーイングは、1916年にウィリアム・E・ボーイングが米国ワシントン州シアトルで創業した航空宇宙企業です。
ウィリアム・ボーイングは、飛行機会社を設立する前に木材事業へ携わっていました。当時の飛行機は金属製の大型旅客機ではなく、主に木製の骨組みに布を張って造られていた時代です。
シアトル周辺には豊富な木材があり、造船業で技術を身につけた職人もいました。さらに、水上機を離着水させられる湖や海、製品や材料を運ぶ港湾、鉄道といった環境もそろっていたのです。
ウィリアム・ボーイングは、米海軍技師のジョージ・コンラッド・ウェスターベルトと水上機B&Wを開発しました。B&Wは2人の名字であるBoeingとWesterveltの頭文字から付けられた名称です。
この水上機は1916年6月、シアトルのレイク・ユニオンで初飛行しました。そして同年7月15日、Pacific Aero Products Companyが設立されます。
創業当初の社名はボーイングではありません。1917年にBoeing Airplane Companyへ改称され、ボーイングの名を冠する会社になりました。
第一次世界大戦期には、米海軍向け練習用水上機の受注によって成長します。その後、郵便輸送機、旅客機、爆撃機、ジェット機などへ事業を広げ、世界有数の航空宇宙企業へ発展しました。
1950年代には707につながるジェット旅客機の開発を進め、1960年代にはレントンで737、エバレットで747の生産を開始しています。
ボーイングがシアトルで生まれたのは偶然だけではありません。木材、造船技術、水上機を飛ばせる水域、輸送網がそろっていたことが、航空機製造に適した環境を生み出しました。
現在の巨大な工場からは想像しにくいですが、出発点は木造の小さな工場と水上機でした。シアトル航空博物館には、創業時の工場として使われたレッド・バーンが保存されています。

現在の本社とシアトルの位置づけ
ボーイングのグローバル本社は、現在シアトルにはありません。2022年から、ワシントンD.C.に近いバージニア州アーリントンに置かれています。
本社所在地の流れを整理すると、次の通りです。
- 1916年にシアトルで創業
- 長年にわたりシアトル地域を本拠地とする
- 2001年にグローバル本社をシカゴへ移転
- 2022年にバージニア州アーリントンへ移転
そのため、現在もボーイング本社がシアトルにあると説明するのは正確ではありません。一方で、本社が移転したからといって、ボーイングがシアトル周辺から撤退したわけでもないのです。
ワシントン州には、エバレット、レントン、オーバーン、フレデリクソンなどの主要施設があります。航空機の設計、製造、試験、部品加工、整備支援などに関わる多くの従業員が働く、ボーイング最大級の地域拠点です。
現在の本社はアーリントン、創業地はシアトル、主要な民間機製造拠点はシアトル周辺と分けて考えると、位置関係が分かりやすくなります。
シアトルとボーイングの関係は、単に昔の本社があったというだけではありません。地域の雇用、工業、大学での航空工学教育、空港、航空博物館など、街の発展そのものに長く影響を与えてきました。
現在もシアトル周辺の空港では、製造中や試験中、航空会社への引き渡しを待つボーイング機を見かけることがあります。街の風景と航空機産業が身近につながっている地域のようです。
参考資料:The Boeing Company Official Website
エバレット工場の規模と生産機種
ボーイング・エバレット工場は、シアトル中心部から北へ約40km離れたワシントン州エバレットにあります。ペイン・フィールドの東側に広がる大規模な航空機組立工場です。
一般見学者が最初に向かう場所は工場の正門ではなく、ムキルテオ市側にあるBoeing Future of Flightです。所在地は8415 Paine Field Blvd, Mukilteo, WA 98275となっています。
エバレット工場の主組立棟は、容積を基準にすると世界最大の建築物として知られているのです。
| 比較項目 | 規模の目安 |
|---|---|
| 建物容積 | 約1,330万立方メートル |
| 建物容積 | 約4億7,200万立方フィート |
| 主組立棟の面積 | 約39.8ヘクタール |
| 工場敷地全体 | 約415ヘクタール |
この巨大工場は、747を製造するため1960年代後半に建設されました。その後、767と777の生産開始に合わせて建物が拡張されています。
工場内には航空機の胴体、主翼、尾翼、エンジンなどを扱う広い組立区画があります。大型部品を移動させる天井クレーンや作業用車両も使われており、一般的な工場というより、一つの街に近い規模です。
2026年時点では、主に次の機種や派生型に関係する生産が行われています。
- 777
- 777X
- 767-300F貨物機
- KC-46A空中給油・輸送機
- 737 MAXの一部
2026年7月には、737 MAXを組み立てる新しいNorth Lineがエバレットで稼働しました。レントンにある既存の737組立ラインを補完し、増加する受注へ対応するための生産体制です。
ただし、一般向け工場ツアーで中心的に案内されるのは、777・777Xの組立ラインです。エバレットで生産されている機種をすべて見学できるわけではありません。
見られる機体や作業工程は、生産計画、曜日、時間、工場の安全管理によって変わります。特定の機種を必ず見られるツアーではない点に注意してください。
航空会社ごとの塗装が施される前の機体や、胴体と主翼が組み合わされていく途中の姿は、空港で完成機を見るのとはまったく違います。飛行機が巨大な工業製品であることを実感できる場所です。

レントン工場と737の生産体制
ボーイング・レントン工場は、シアトル中心部の南東にあるレントン市に位置しています。レントン市営空港に隣接し、長年にわたってボーイングの単通路機(客室の通路が1本だけある旅客機)を製造してきました。
現在の主な生産対象は737 MAXです。また、737を基礎に開発されたP-8ポセイドンなどの軍用派生型にも関係しています。
737の生産では、機体がライン上を少しずつ移動しながら工程を進む方式が使われてきました。部品を一か所へ集めて完成まで固定するのではなく、組立段階に合わせて機体が移動していく仕組みです。
エバレットが大型の双通路機を中心に発展したのに対し、レントンは737を中心とする単通路機の生産拠点と考えると、それぞれの違いが見えてきます。
| 比較項目 | エバレット工場 | レントン工場 |
|---|---|---|
| 場所 | シアトル中心部の北 | シアトル中心部の南東 |
| 代表的な機種 | 777・777X・767など | 737 MAXなど |
| 一般向け定期見学 | あり | 基本的になし |
| 隣接する空港 | ペイン・フィールド | レントン市営空港 |
2026年からエバレットでも737 MAXの追加組立ラインが動き始めていますが、737生産の中心が完全にレントンから移ったわけではありません。エバレットのNorth Lineは、既存の生産体制を補う位置づけです。
なお、レントン工場には、エバレットのFuture of Flightに相当する一般観光客向けの定期工場ツアーがありません。工場周辺や空港から完成機が見える場合はありますが、自由に工場内へ入ることはできないのです。
シアトル旅行で工場見学を目的にするなら、行き先はレントンではなくエバレット。ここは間違えやすいところですね。
747と787の生産はどうなった
エバレット工場と聞くと、747や787を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。どちらもエバレットの歴史を代表する機種ですが、現在の生産状況は過去の記事や旅行記と異なります。
747は2022年に生産終了
747は、エバレット工場が建設される直接のきっかけとなった大型機です。特徴的な上部デッキと4基のエンジンを備え、ジャンボジェットの愛称で親しまれました。
しかし、燃費に優れた双発機が長距離路線へ進出し、航空会社が超大型4発機を運航する必要性は徐々に低下します。その結果、747は2022年に生産を終了しました。
最後に製造された747は貨物型の747-8Fで、2023年1月にアトラス航空へ引き渡されています。工場ツアーで新しい747が組み立てられる光景を現在見ることはできません。
747の機内構造や上部デッキ、生産終了の背景を詳しく知りたい場合は、ボーイング747の階層と機内構造を解説した記事も参考になるかなと思います。
787の最終組立はサウスカロライナへ集約
787ドリームライナーも、かつてエバレットで最終組立が行われていました。しかし、エバレットでの787最終組立は2021年に終了し、現在は米国サウスカロライナ州の工場へ集約されています。
そのため、古い案内にある「エバレット工場で787の製造工程を見られる」という情報は、現在の状況と一致しません。
では、日本やイタリアで造られた787の大きな主翼や胴体は、どのようにアメリカまで運ばれるのでしょうか。そこで使われているのが、747-400を改造した専用貨物機です。ドリームリフターが何を運ぶのか、貨物室や運航ルートも含めて詳しく解説した記事も参考になるかなと思います。
ペイン・フィールド周辺では、整備、試験、保管、航空会社への引き渡しなどの事情により787を見かける可能性があります。ただし、それはエバレットで現在も787を最終組立しているという意味ではありません。
787の操縦席や大型ディスプレイ、HUDなどに興味がある方は、ボーイング787のコックピット内部と特徴で詳しく紹介しています。
エバレットの現在を整理すると、747は生産終了、787はサウスカロライナへ集約、見学の中心は777・777Xです。
747と787の生産がなくなった一方で、エバレットには777X、767、KC-46A、737 MAXの追加ラインがあります。エバレット工場の役割は終わったのではなく、時代に合わせて変化しているわけです。
ボーイングをシアトルで見学する方法
シアトル周辺でボーイングの製造現場を見学するなら、エバレット工場の公式ツアーを利用します。ただし、予約場所、身長制限、持ち込み禁止品、英語での案内など、一般的な観光施設とは異なる条件があります。ここからは旅行前に確認したい実用情報を見ていきましょう。
- エバレット工場ツアーの内容
- 工場見学の料金と予約方法
- 身長制限と持ち込み禁止品
- 日本語対応とシアトルからの行き方
- 航空博物館と工場見学の違い
- ボーイングとシアトルの情報まとめ
- ボーイングとシアトル~よくある質問~
エバレット工場ツアーの内容
エバレット工場の一般向けツアーは、Boeing Everett Factory Tourという名称で実施されています。
受付場所は、エバレット工場の西側にあるBoeing Future of Flightです。ここで受付や荷物の保管を済ませた後、専用バスに乗って工場へ移動します。
工場内では地下通路やエレベーターを通り、見学用バルコニーへ向かいます。製造フロアへ直接降りて作業員の横を歩く形式ではなく、高い位置から航空機の組立ラインを見下ろす見学方法です。
- 所要時間は約80分
- エバレット工場の歴史解説
- 巨大な工場建物の説明
- 777・777X組立ラインの見学
- 専用バスによる工場内移動
- 見学用バルコニーからの製造工程確認
完成した旅客機だけでなく、胴体、主翼、尾翼などが組み合わされていく途中の姿を見られる点が、このツアーの醍醐味です。
ただし、工場は観光用の演出施設ではなく、実際に航空機を製造している現場です。訪問時間によって機体の数や作業工程が変わり、休日には作業員が少ない場合もあります。
Future of Flightには、工場ツアー以外にも次の施設があります。
- 現在と将来のボーイング製品を扱うギャラリー
- 航空機製造用ロボットなどの体験展示
- 宇宙開発や自律飛行技術の展示
- 持続可能な航空燃料に関する展示
- 子供向けのキッズゾーン
- Boeing Studio
- 屋上展望エリアのSky Deck
- Boeing Store
- Paper Plane Café
Sky Deckからはペイン・フィールドの滑走路や駐機中の機体を眺められます。タイミングが合えば、試験飛行、納入前の機体、一般旅客便などを見られるかもです。
Boeing Storeでは、航空機模型、Tシャツ、帽子、文房具、子供向け玩具などを購入できます。ショップとカフェだけを利用する場合は、入場券を購入する必要はありません。
Future of Flightの基本営業時間は、午前8時30分から午後5時30分までです。工場ツアーの実施時刻は、予約画面に表示される時間帯から選びます。

工場見学の料金と予約方法
工場見学へ参加するには、Future of Flightの一般入場券ではなく、Boeing Everett Factory Tourのチケットが必要です。
2026年9月時点における料金の目安は、次のとおりです。
| 区分 | Future of Flight一般入場 | 工場ツアー |
|---|---|---|
| 一般 | 14ドル | 42~46ドル |
| 6~15歳 | 7ドル | 30~32ドル |
| 5歳以下 | 無料 | 無料 |
| 65歳以上 | 12ドル | 36~37ドル |
| 軍関係者 | 12ドル | 36~37ドル |
工場ツアーのチケットには、Future of Flightのギャラリー、Boeing Studio、Sky Deckなどへの一般入場が含まれます。別に一般入場券を買う必要はありません。
- 公式予約ページからオンライン購入
- カスタマーサービスへ電話して予約
- Future of Flightの窓口で当日購入
当日券も用意されていますが、空席がある場合に限られます。旅行シーズンや週末は売り切れる可能性があるため、日程が決まっているなら事前予約が安心です。
1回の手続きで購入できるチケットは最大14枚です。15人以上の場合は団体予約として、カスタマーサービスへの連絡が必要になります。
現地のチケット窓口では、現金を受け付けていません。クレジットカードまたはデビットカードを用意しておきましょう。
ツアー開始時刻の少なくとも30分前に到着することが推奨されています。受付、駐車、トイレ、ロッカーへの荷物預けがあるため、到着後すぐに出発できるわけではありません。
開始時刻に遅れると予約が無効になる可能性があります。特にシアトル周辺は道路が混雑しやすいため、車で向かう場合は余裕を持った出発が必要です。
予約の変更は、空席があれば開始時刻の2時間前まで可能とされています。開始直前のキャンセルや無断不参加は、原則として返金対象になりません。
料金、営業時間、休館日、返金条件は変更される可能性があります。ここで紹介した数値はあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトでの確認をお願いします。旅行契約やキャンセル料について迷う場合、最終的な判断は専門家にご相談ください。
身長制限と持ち込み禁止品
エバレット工場ツアーで特に注意したいのが、身長122cm以上という参加条件です。
年齢ではなく、実際の身長で判断されます。安全上の条件なので例外はなく、身長が足りない子供を抱いて参加することもできません。
- 参加者は身長122cm以上
- 年齢だけでは参加可否を判断しない
- 子供を抱いたままの参加は不可
- 16歳未満は成人の同伴が必要
料金表には5歳以下無料という区分がありますが、無料だから誰でも参加できるという意味ではありません。5歳以下でも身長122cm以上でなければ、工場ツアーには参加できないのです。
身長条件を満たさない子供は、Future of Flightのギャラリー、キッズゾーン、Sky Deckなどを利用できます。ただし、工場ツアーへ参加している間、施設スタッフへ子供の見守りを依頼することはできません。
もう一つ重要なのが持ち込み制限です。工場ツアーは、基本的に手ぶらで参加します。
- スマートフォン
- カメラやビデオカメラ
- タブレットなどの電子機器
- ハンドバッグやリュック
- ウエストポーチ
- 双眼鏡
- ペンや鉛筆
- ノート
- 飲食物
- 武器類
持ち物は、ツアー出発前に無料ロッカーへ預けます。スマートフォンをポケットに入れたまま参加することもできません。
工場ツアー中は写真と動画の撮影が全面的に禁止されています。一方、Future of Flightの展示エリアやSky Deckでは、通常の個人利用を目的とする撮影が可能です。
チケットの受け取りや入場時に、有効な顔写真付き身分証明書を求められる場合があります。日本から訪れるなら、パスポートを用意しておく方がいいでしょう。
ツアーでは往復約500mを移動し、標準ルートにはバス乗車時の階段、約22段の階段、約100mの地下通路、エレベーターがあります。
階段を避ける代替ルートや車いす対応車両もありますが、事前の連絡が必要です。車いす対応を希望する場合は、訪問日の48時間以上前を目安に相談しておきましょう。
約80分の工場ツアー中にはトイレを利用できません。Future of Flightを出発する前に済ませておくことが大切です。
日本語対応とシアトルからの行き方

公式のエバレット工場ツアーは、基本的に英語で行われます。常設の公式日本語ツアーや、日本語音声ガイドが必ず用意されているわけではありません。
Future of Flightの展示エリアでは、個人の翻訳機器を使えます。しかし、工場ツアー中はスマートフォンを含む電子機器を持ち込めないため、翻訳アプリを見ながら説明を聞くことはできません。
英語に不安がある場合は、シアトル発の日本語ドライバーガイド付き現地ツアーを利用する方法があります。
ただし、日本語ツアーを申し込んでも、工場内の正式な案内はボーイング側の英語ガイドが担当するのが一般的です。日本語ガイドは、シアトルからの移動中、Future of Flight館内、工場見学の前後などに内容を補足します。
日本語送迎ツアーには、次のような利点があります。
- シアトル中心部から往復送迎してもらえる
- 乗り換えや駐車場所を心配しなくてよい
- 工場の歴史や航空機の情報を日本語で補足してもらえる
- 受付や集合場所の確認を支援してもらえる
一方で、公式チケットだけを購入する場合より料金は高くなります。商品によって工場ツアーの入場料が含まれるか、ホテル送迎の範囲、キャンセル条件が違うため、予約内容の確認が必要です。
レンタカーや自家用車で行く場合
シアトル中心部からFuture of Flightまでは、北へ約40km。州間高速道路I-5を北上し、189番出口からHighway 526を西へ進む経路が一般的です。
- 通常時の所要時間は約40~60分
- 朝夕の渋滞時は1時間以上かかる場合あり
- Future of Flightの駐車場は無料
シアトル・タコマ国際空港はダウンタウンより南にあります。空港から直接向かう場合は走行距離が長くなり、道路状況によって1時間以上かかります。
UberやLyftで行く場合
配車サービスなら乗り換えがなく、シアトル中心部から直接移動できます。レンタカーを借りない旅行では使いやすい方法です。
ただし、料金は時間帯、需要、道路渋滞によって変動します。帰りの車両がすぐに見つかるとは限らないため、余裕のある予定を組んでおきましょう。
公共交通機関で行く場合
シアトルやエバレットから公共交通機関で周辺まで行くことはできますが、Future of Flightへの直行路線はありません。
鉄道やバスを乗り継ぎ、最寄りの停留所から歩きです。Community Transitの103番や117番系統などが周辺を通りますが、路線や本数は変更される場合があります。
シアトル中心部から片道1時間30分~2時間程度かかる可能性があり、乗り換えや徒歩移動も必要です。工場ツアーは開始時刻が決まっているため、初めて訪れる方には少し難易度が高いかも知れません。
移動の分かりやすさなら送迎付きツアー、自由度ならレンタカー、乗り換えを避けるなら配車サービス、費用を抑えるなら公共交通機関という選び方になります。
航空博物館と工場見学の違い
シアトルでボーイング関連の観光地を調べると、Future of FlightとThe Museum of Flightが表示されます。名前が似ていますが、この2施設は別の場所にあり、運営上の関係もありません。
日本語ではThe Museum of Flightを、シアトル航空博物館、航空博物館、ミュージアム・オブ・フライトなどと表記します。
Future of Flightはシアトルの北側、エバレット工場に隣接しています。一方、シアトル航空博物館があるのはシアトル中心部の南側、ボーイング・フィールドです。
| 比較項目 | Future of Flight | シアトル航空博物館 |
|---|---|---|
| 主な内容 | 現在の航空機製造と未来技術 | 航空・宇宙開発の歴史 |
| 場所 | ムキルテオ・エバレット | ボーイング・フィールド周辺 |
| 工場見学 | あり | なし |
| 現役製造ライン | 見学できる | 見学できない |
| 歴史的な実機 | 限られる | 多数展示 |
| 創業時の建物 | なし | レッド・バーンを展示 |
| 撮影 | 工場ツアー中は禁止 | 多くの展示で可能 |
| 身長制限 | 工場ツアーは122cm以上 | 通常入館に身長制限なし |
シアトル航空博物館は、ボーイング社が直接運営する企業博物館ではなく、独立した非営利の航空宇宙博物館です。
主な展示には、次のようなものがあります。
- ボーイング創業時の工場レッド・バーン
- 最初に飛行した747のCity of Everett
- コンコルド
- 初期の大統領専用ジェット
- 787の試験機
- 第一次・第二次世界大戦期の航空機
- 宇宙開発関連の展示
- スペースシャトル訓練装置
- 航空管制を学べる展示
基本営業時間は毎日午前10時から午後5時までで、駐車場は無料です。2026年9月時点の入場料は、18歳以上29ドル、65歳以上25ドル、5~17歳21ドル、4歳以下無料が目安となっています。
実際に飛行機が造られる工程を見たいならエバレット工場、747やコンコルドなどの実機を見たいならシアトル航空博物館です。
ボーイングの顔つきやエアバスとの見分け方に興味がある方は、ボーイングとエアバスの見た目の違いもあわせて読むと、展示機や空港での機体観察がさらに楽しめるかなと思います。
両方を同じ日に回ることも不可能ではありません。ただし、一方はシアトルの北、もう一方は南にあり、移動には市内の混雑区間を通ります。
Future of Flightは約2~3時間、シアトル航空博物館は約3~5時間を見ておきたい施設です。渋滞や見学時間を考えると、日程に余裕があれば別の日に訪れるほうが落ち着いて楽しめます。
ボーイング・フィールドとペイン・フィールドも別の空港です。工場ツアーの出発地は、ペイン・フィールド側にあるFuture of Flightとなります。
参考資料:Home | The Museum of Flight

ボーイングとシアトルの情報まとめ
ボーイングとシアトルの関係について、最後に重要なポイントをまとめます。
- ボーイングは1916年にシアトルで創業した
- 現在のグローバル本社はバージニア州アーリントンにある
- シアトル周辺は現在も最大級の製造・技術拠点である
- 一般向け工場見学はエバレット工場で行われる
- 受付場所はBoeing Future of Flightである
- 工場ツアーの所要時間は約80分
- 見学の中心は777・777Xの組立ラインである
- 工場ツアーは身長122cm以上が参加条件となる
- スマートフォン、カメラ、バッグなどは持ち込めない
- 工場内では写真と動画を撮影できない
- 公式ツアーの案内は基本的に英語である
- 747は生産終了し、787の最終組立はサウスカロライナへ集約された
- 737の中心拠点はレントンだが、エバレットにも追加ラインがある
- Future of Flightとシアトル航空博物館は別施設である
- ボーイング・フィールドとペイン・フィールドは別の空港である
ボーイングの本社はシアトルを離れましたが、創業の歴史と航空機製造の中心地としての結び付きは今も残っています。
エバレット工場では、完成した飛行機を眺めるだけでは分からない巨大な製造工程を体感できる場所です。一方、シアトル航空博物館では、レッド・バーンから747、787、宇宙開発まで、航空史の流れを実機とともに確認できます。
あなたが飛行機の製造現場を見たいのか、歴史的な機体をじっくり見たいのかによって、選ぶ施設は変わります。時間が許せば、エバレット工場とシアトル航空博物館の両方を訪れて、ボーイングの過去・現在・未来を一本のつながりで見ることができるでしょう。
料金やツアー日程、生産状況、交通機関は変わる可能性があります。予約前には公式の最新案内を確認し、移動時間にも余裕を持って、シアトルならではの航空機体験を楽しんでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
