翼状片を公表した芸能人の実例から見る職業別リスクと予防対策まとめ

2025年6月7日

「翼状片芸能人」と検索してこのページにたどり着いた方の多くは、有名人の発症例を通じて、自分自身や身近な人に関わる情報を知りたいと感じているのではないでしょうか。

翼状片は目の表面に生じる進行性の疾患であり、早期発見と適切な対応が重要とされています。実際に、イチローなどのスポーツ選手に発症の可能性が指摘されたこともあり、紫外線の影響を強く受ける職業に従事している人は特になりやすい人とされています。

本記事では、翼状片を公表した芸能人や有名人の事例をもとに、症状の特徴や医師による治療方針、再発のリスクまでをわかりやすくまとめました。また、翼状片が東京より宮崎で多い理由、全国での患者数は何人かといった地域差の実態についても触れていきます。

さらに、治療にかかる手術費用はいくらか、目薬はいつまでつけるのか、手術しないとどうなるのか、失明するのかといった疑問にも丁寧に答えていきます。翼状片は完治するのかという不安にも、最新の知見をもとに解説します。正しい知識と対策を知ることが、症状の進行を防ぐ第一歩です。

この記事を読んでわかること

翼状片を公表した芸能人や有名人の具体的な事例を知ることができる
発症しやすい職業や紫外線との関係を理解できる
治療法や手術費用、目薬の使用期間などを把握できる
宮崎で患者数が多い理由や地域差の背景を学べる

【翼状片】芸能人が公表した事例と傾向

翼状片を公表した芸能人・有名人一覧に名前がある人
屋外活動が多い職業は要注意
翼状片になりやすい人の職業と特徴
翼状片の患者数は何人ですか？
翼状片が東京より宮崎で多い理由

翼状片を公表した芸能人・有名人一覧に名前がある人

翼状片について公表した有名人は限られていますが、以下のような方々が実際に手術や経験を明かしています。

スポーツ選手

• 播戸竜二さん（元プロサッカー選手） – 2020年11月に両目の翼状片手術を実施。屋外でのスポーツ活動が発症要因の一つであることをメディアで公表し、特に注目を集めました。

• 三上朋也さん – スポーツ界で翼状片の症例として報じられた人物の一人です。

• 宮里藍さん（元プロゴルファー） – 2025年3月に自身のSNSで翼状片手術を公表。術後の詳細な経過報告により、多くの読者から関心を集めました。

• 丸佳浩選手（読売ジャイアンツ） – 2024年のオフシーズンに右目の翼状片手術を発表。数年間続いた異物感の解消を目的とした手術でした。

芸能人

前田吟さん（俳優） – 50歳頃に翼状片を発症し、進行により失明寸前まで至った経験をインタビューで公表。深刻なケースとして注目されています。

これらの事例から、特に屋外競技に従事するアスリートの間で翼状片の発症率が高い傾向が見受けられます。

ただし、2025年6月時点で、正式に「翼状片」として症状や手術を公にした著名人は非常に限られており、多くは医療関係者や専門家の見解による「可能性」にとどまります。そのため、今後も追加の公表例が出ることで、より詳細な一覧が形成される可能性があります。

屋外で働く職業の人が翼状片に注意すべき理由

翼状片は、結膜が角膜へと伸びてくる進行性の眼疾患であり、特に屋外で長時間働く人に多く見られる傾向があります。この背景には、紫外線への長期曝露が密接に関係しています。屋外での日常業務を通じて、目が慢性的に日光にさらされることで、結膜が紫外線によってダメージを受け、結果的に翼状片が形成されやすくなるのです。

代表的な職業としては、農業や漁業、畜産業、建設業、交通整理、屋外清掃などが挙げられます。これらの仕事に共通しているのは、強い日差しの下で長時間作業を行う点です。特に日中の作業が中心となる職種では、紫外線の影響を避けることが難しくなります。

実際、日本国内では紫外線が強い南九州地域、特に宮崎県での患者数が多いことが確認されています。同じ眼科医であっても、東京都内の勤務時代は翼状片手術が年間数件だったのに対し、宮崎では年間100件を超えるケースもあるという報告があり、地域と職業環境による影響の大きさが分かります。（参考資料：THE GOLD ONLINE）

翼状片になりやすい人には職業的な条件に加えて、いくつかの共通する特徴も。まず、屋外労働を長年続けている高齢者は、紫外線曝露の蓄積により発症リスクが高くなります。また、男性に多い傾向もありますが、これは屋外での活動時間が長く、サングラスや帽子などの紫外線対策が女性に比べて不十分であるケースが多いためと考えられています。

一方で、若年層でもリスクはゼロではありません。たとえば、部活動で日々屋外スポーツを行っていた学生や、紫外線の強い地域に住んでいる人も、数年から十数年後に症状が現れることがあります。プロスポーツ選手にも翼状片の経験者が複数おり、若い頃の紫外線曝露との関連が指摘されています。

このような背景から、翼状片は決して特定の年齢層や性別に限られた疾患ではありません。特に屋外中心の仕事や活動に従事している人は、自分が高リスクにあることを自覚し、日常的な紫外線対策を徹底することが重要です。サングラス、広いつばの帽子、UVカットの眼鏡などは、予防の第一歩になります。

すでに症状がある場合には、眼科での定期的な検診を受け、病変の進行を防ぐようにしましょう。

翼状片の患者数は何人ですか？

翼状片の患者数については、全国規模で正確に把握された最新の統計は存在しません。しかし、複数の研究や報告によって、有病率の目安はおおむね把握されています。

日本国内では、成人全体の約4.4％が翼状片を有しているという報告があります。これには軽度で自覚症状のない人も含まれており、すべてが治療を必要としているわけではありません。（参考資料：厚生労働科学研究費補助金 – 障害者対策総合研究事業）

より詳しく見ると、紫外線が強い地域ではこの割合がさらに高くなる傾向があります。たとえば九州や沖縄などの南西諸島では、40歳以上の成人の約30％に翼状片が認められたという地域調査も。これは非常に高い割合であり、特定地域における生活環境の影響が色濃く表れています。（参考資料：「翼状片［私の治療］」日本医事新報社）

具体的な患者数の事例としては、鹿児島県奄美地方のある町で行われた調査において、40歳以上の受診者339人のうち、86人（約25.4％）が翼状片を有していたという報告もあります。これは地域単位での実態を示す貴重なデータのひとつです。（参考資料：時事メディカル）

こうした背景から、全国における患者数の推定は難しいものの、成人人口の数％が翼状片を持っていると見なされます。日本の40歳以上の人口が約6,000万人いることを踏まえると、潜在的な患者数は数百万人規模にのぼる可能性も。ただし、この数値は目安であり、実際に診断・治療を受けている人数はこれより少ないと考えられます。

翼状片が東京より宮崎で多い理由

「宮崎にようこそ」と書かれたのぼりを掲げるゆるキャラ — ボクのヒコーキ・イメージ

宮崎県では、東京都などの都市部と比べて翼状片の患者数が非常に多いという報告があります。この違いにはいくつかの要因が関係しており、主に自然環境と生活習慣が深く関わっています。

まず最も大きな要因は紫外線量の違いです。南九州に位置する宮崎は、年間を通じて日照時間が長く、紫外線量も高めです。紫外線は翼状片の主要なリスク因子とされており、目の表面にある結膜に継続的なダメージを与えることで病変が進行すると考えられています。これにより、都市部よりも多くの人が発症しやすい環境にさらされているのです。

また、宮崎は農業や畜産、漁業など屋外で働く職業が多い地域としても有名です。これらの職業は日常的に長時間外で過ごす必要があるため、目に紫外線が当たる機会が自然と増えます。仕事中にサングラスや帽子を着用する習慣がなければ、なおさらリスクは高くなるでしょう。

さらに、医療現場からの報告でもこの傾向が裏付けられています。実際に東京大学附属病院で15年間眼科医として勤務していた医師が、宮崎に戻った後の1年間で100件以上の翼状片手術を担当したという例があります。この比較だけでも、都市部との差は圧倒的です。（参考資料：THE GOLD ONLINE）

これに加え、住民の年齢層や屋外での活動時間の長さも影響しています。高齢者が多い地域では慢性的な紫外線曝露が蓄積されやすく、結果として翼状片の発症率が高くなる傾向があるためです。

このように、宮崎県で翼状片が多いのは偶然ではなく、気候、職業構造、生活環境が複合的に関係しています。環境によって患者数に大きな地域差が生まれる病気の一例といえるでしょう。

【翼状片】芸能人の事例から学んでおきたい治療情報

グラウンドを走る背番号「51」の小柄な野球選手の後ろ姿 — ボクのヒコーキ・イメージ

イチローも？スポーツ選手に指摘あり
翼状片の目薬はいつまでつけますか？
翼状片の手術費用はいくらですか？
翼状片は手術しないとどうなる？失明の可能性
翼状片は完治しますか？再発のリスク
芸能人の事例から学ぶ再発防止策

イチローも？スポーツ選手に指摘あり

イチロー元選手については、引退後に一部の専門家が「翼状片の可能性があった」と指摘しています。実際にイチロー本人が翼状片を公表した事実は確認されていませんが、過去のプレー中の目の様子や成績の変化などから、眼科医などが医学的見地から分析を行っています。

例えば、2012年にイチロー選手がニューヨーク・ヤンキースへ移籍した時期、打率の低下が話題になりました。この時期に彼の右目の白目部分に異常な組織の進行が見られたと語る眼科医もおり、それが翼状片の兆候ではないかと推測されています。

また、イチローに限らず、プロ野球選手やサッカー選手など、屋外スポーツに従事するアスリートには翼状片の発症が多く報告されています。

読売ジャイアンツの丸佳浩選手は2024年のオフに右目の手術を受けたことを公表し、2〜3年続いた異物感を取り除いたと公表。楽天の吉納翼選手も同様に、目の充血や紫外線への弱さに悩まされてきた経緯があり、手術を受けています。

このように、日常的に強い紫外線を浴びるスポーツ選手は、翼状片の発症リスクが高まります。特に、ゴルフ、野球、サッカーなどの屋外競技に関わるアスリートは、早期発見と対策が非常に重要です。たとえ症状が軽度であっても、継続的に眼科で診てもらうことが望まれます。

翼状片の目薬はいつまでつけますか？

翼状片の治療で使われる目薬には、主に術後ケアや炎症のコントロール、再発防止などの目的があります。点眼薬の使用期間は患者の症状や手術後の回復状態によって異なりますが、一般的な目安としては術後1ヶ月から、長い場合で1年程度の継続が推奨されることがあります。（参考資料：「翼状片手術について」磯貝眼科クリニック）

多くの眼科では、術後すぐに抗炎症薬や抗菌薬の点眼を始めます。これは、感染症の予防と手術部位の炎症を抑えるために重要です。初期は1日4〜5回と頻度も高く、時間が経過するごとに徐々に減らしていくスタイルが一般的です。

また、再発を予防する目的で、軽いステロイド薬を数か月間使用するケースもあります。これは医師によって方針が異なるため、自己判断で中止せず、必ず医師の指示に従ってください。特に再発リスクの高い若年層や重症例では、継続的な点眼が非常に重要となります。

軽度の翼状片で手術を行わない場合でも、異物感や充血などの不快な症状を抑える目的で短期間の点眼治療が行われることがあります。ただし、これらの目薬はあくまで一時的な対処であり、翼状片自体を治すものではありません。

いずれにしても、点眼薬の使用期間は一律ではありません。必ず定期的な診察を受け、医師の判断に基づいて調整していくことが大切です。勝手な中断や使いすぎは、思わぬ副作用や症状の悪化につながる可能性があります。

翼状片の手術費用はいくらですか？

翼状片の手術は、日本国内で行う場合には健康保険が適用されます。負担割合によって自己負担額は異なりますが、おおよその目安として、片眼につき5,000円〜15,000円前後で手術が可能です。参考資料：「翼状片手術」森井眼科医院

具体的には、1割負担の方であれば約5,000円、2割負担では約10,000円、3割負担では12,000円〜15,000円程度が一般的な費用帯です。この金額には手術そのものに加え、点眼薬や処置料が含まれますが、初診料や検査費用などは別途かかることがあります。

もし両眼を同じ月に手術した場合でも、高額療養費制度の対象になる可能性があります。この制度を活用すれば、一定額を超えた医療費の一部が後日払い戻されるため、負担を軽減することができます。制度の利用には申請が必要なので、事前に医療機関または健康保険組合に確認しておくと安心です。

なお、自由診療や海外での治療を選択した場合には、保険が適用されないため費用が大幅に高くなります。たとえば、タイの医療機関では片眼で約42,000円の例も。このようなケースでは、滞在費や渡航費も含めて総合的な判断が必要です。

手術内容によっては、再発防止のために特殊な術式や薬剤（マイトマイシンCなど）を使用することもあり、これに伴って費用がやや高くなる場合もあります。費用を正確に把握するには、手術前の説明時に医師または受付スタッフに詳細を確認するようにしましょう。

翼状片は手術しないとどうなる？失明の可能性

翼状片は、結膜が角膜に侵入してくることで視界に影響を与える疾患ですが、放置した場合でも失明に直結するケースは極めて稀です。ただし、放置してよい病気ではありません。進行性の疾患であるため、症状が悪化する可能性があるからです。参考資料：「翼状片」よし眼科クリニック

初期段階では、軽度の充血や異物感だけで済むこともあります。市販の目薬などで一時的に楽になることもありますが、これは根本的な治療にはなりません。時間の経過とともに結膜が角膜の中央に向かって伸びてくると、角膜の形状がゆがみ、乱視や視力低下が進行していきます。この段階になると、日常生活に支障が出るケースも増えてきます。

例えば、仕事中にパソコンの文字が見えづらくなったり、夜間の車の運転がしづらくなるといった症状が見られます。特に視力を必要とする職種や活動に従事している方にとっては、大きな問題です。

ただし、翼状片が進行して視界の中心を覆うほどに成長することは少なく、現実的に「失明するかどうか」という問いに対しては、失明に至る可能性は非常に低いといえます。とはいえ、視力障害や角膜への深刻なダメージが残ることはあるため、早期の判断と治療が重要です。

このように、翼状片は初期のうちに適切な対処を行うことで、大きな視力障害を回避することができます。進行性であることを理解し、眼科での定期的な診察を継続することが最適です。

翼状片は完治しますか？再発のリスク

翼状片は、手術によって病変部を取り除くことが可能な病気です。したがって、一時的には「治った」と感じられる状態になります。しかし、「完治する」と言い切るには慎重であるべきです。なぜなら、術後に再発する可能性があるからです。参考資料：「翼状片」東邦大学医療センター佐倉病院眼科

特に若い人や、紫外線を多く浴びる生活をしている人の再発率は高い傾向です。眼科医の間では、20代〜30代の若年層での再発率は30〜50％に達することもあると報告されています。また、手術の方法によっても再発率は異なります。結膜移植術など、再発を抑えるための術式を選ぶことで、その確率を下げることが可能です。

たとえば、通常の単純切除では再発率が比較的高い一方、マイトマイシンCという抗がん剤を併用した術式では、再発のリスクを大きく下げることが可能です。さらに、手術後に紫外線対策を徹底することで、再発のリスクを最小限に抑えることができるとされています。

前述の通り、完治という言葉を使うには一定の注意が必要ですが、適切な術式と予防措置を講じることで、長期的に安定した状態を保つことは十分に可能です。術後は医師の指導のもとで定期的に診察を受け、日常的な紫外線対策を行うことが大切です。